「WebPファイルが開けない」「なぜWebPという形式があるの?」—— Webデザインや画像を扱っていると目にする機会が増えてきたWebP。 この記事では、WebPがなぜ生まれたのか、PNG・JPEG・GIFとどう違うのか、 そして変換すべき場面・しなくてよい場面を整理します。
WebPとは — Googleが作ったWeb専用フォーマット
WebP(Web Picture)はGoogleが2010年に開発した画像フォーマットです。 名前が示す通り「Web向けの画像」として設計されており、 Webページの表示速度向上を最大の目的としています。
圧縮技術はJPEGの仕組みをベースにしつつ、動画フォーマットWebMの圧縮アルゴリズムを静止画に応用して効率化しています。 その結果、同じ画質でJPEGより約25〜35%、PNGより約26%小さくなります。 Googleの自社サービス(YouTube・Gmail・Googleフォトなど)でWebPが大量に使われているのは、 転送量削減とページ速度改善のためです。
PNG・JPEG・GIFとの違い
| WebP | JPEG | PNG | GIF | |
|---|---|---|---|---|
| 圧縮方式 | 非可逆・可逆両対応 | 非可逆のみ | 可逆のみ | 可逆のみ |
| ファイルサイズ | 最小クラス | 小〜中 | 大 | 中(256色制限) |
| 透過(透明) | ◯ | ✕ | ◯ | △(2色のみ) |
| アニメーション | ◯ | ✕ | △(APNG) | ◯ |
| ブラウザ対応 | 主要ブラウザ全対応 | 全対応 | 全対応 | 全対応 |
WebPの最大の強みは透過・アニメーション・非可逆/可逆の全部入りという万能さです。 JPEGは透過不可、PNGはサイズが大きい、GIFは色数が少ないという各形式の弱点を WebP一つで補えます。
WebPを使うべき場面・使わないほうがよい場面
使うべき場面
- Webサイトに掲載する画像 — ページ読み込み速度とCore Web Vitals(LCP)の改善に直結します。
- 透過(透明)が必要な画像 — PNGの代替として最適。サイズを大幅に削減できます。
- アニメーションをGIFより軽く — アニメーションGIFをWebPに変換すると40〜80%のサイズ削減が見込めます。
使わないほうがよい場面
- メール添付・ファイル共有 — 受け取り側のソフトが非対応のことがあります。JPEG/PNGが無難です。
- SNSへの投稿 — X(旧Twitter)やLINEなど、WebPを直接投稿できないSNSもあります。
- 印刷・入稿データ — 印刷会社のワークフローはWebP非対応が一般的です。TIFF・PDFが推奨です。
- 画像編集ソフトとのやり取り — Photoshop・Illustratorの旧バージョンは非対応の場合があります。
WebPが「開けない」と言われる理由
WebPのブラウザ対応は2022年時点でほぼ完了していますが、ブラウザ以外のソフトウェア対応は途上です。
- Windowsの「フォト」アプリ:古いバージョンは非対応(Windows 11は基本対応)
- macOS プレビュー:10.14 Mojave以前は非対応(10.15 Catalina以降は対応)
- Adobe Photoshop:CC 2014以前は非対応(CC 2022以降は対応)
- iPhone「写真」アプリ:ブラウザ表示はOKだがカメラロールへの保存は非対応
受け取り相手の環境が分からない場合は、WebPではなくJPEGやPNGで送るのが無難です。 逆にWebサイトに使う画像ならWebPを積極的に選ぶべきです。
WebPへの変換・WebPからの変換方法
WebP変換ツールを使えば、JPEG・PNG・GIF → WebP の変換と、WebP → JPEG・PNG の変換がブラウザ内で完結します。 ファイルはサーバーに送られないので、機密性の高い画像でも安心して使えます。
- ファイルを選ぶ — 変換したい画像をドラッグ&ドロップまたはファイル選択でアップロード
- 変換方向と品質を設定 — WebPへの変換か他形式への変換かを選び、品質(80〜90が推奨)を設定
- 変換してダウンロード — ブラウザ内で処理が完了し、変換済みファイルをダウンロード
品質設定の目安: Web公開用は80〜85(見た目の差はほぼなし)、保管用は90以上が妥当です。 ロスレス変換(可逆)を選べばデータ劣化ゼロで変換できますが、ファイルサイズは大きくなります。 変換後に容量をさらに抑えたい場合は画像圧縮ツールとの組み合わせも有効です。
まとめ
- WebPはGoogleが開発したWeb向けフォーマット。同画質でJPEGより25〜35%、PNGより26%小さい
- 透過・アニメーション・非可逆/可逆の全部に対応するオールマイティな形式
- Webサイト掲載用の画像はWebPが第一選択。ページ速度とCore Web Vitals改善に直結する
- メール添付・SNS・印刷用途ではJPEG/PNGの方が相手の環境を問わず確実
- 変換はブラウザ内で完結するツールを使えば、ファイルを外部に送らずに処理できる