技術系の記事やマニュアルで「~(チルダ)キーを押してください」と言われて、 キーボードのどこにそのキーがあるのか一瞬固まった経験はないでしょうか。 あるいは海外のフォーラムで「Use the backslash in your file path」と説明されても、 日本語キーボードのどこにバックスラッシュがあるのか分からず困ったことがあるかもしれません。この記事は、そんな「記号迷子」を解消するための一覧です。よく使う記号の正式名称・別名と、日本語キーボード(JIS配列)での具体的な入力方法、 そしてつまずきやすいポイントを一気に整理します。
この記号、なんて読む? よく使う記号の名前一覧
まずは日常やプログラミングでよく登場する記号の正式名称と別名を一覧にしました。 同じ記号でも呼び方が複数あるのは、Unicodeの正式名称・日本での通称・業界内の通称が併存しているためです。
| 記号 | 正式名称 | よく使う別名 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| @ | アットマーク | アット | メールアドレス、デコレータ、メンション |
| # | シャープ / ハッシュ | いげた、ナンバー記号 | コメント、ハッシュタグ、URLフラグメント |
| $ | ドル記号 | ダラー記号 | 変数プレフィクス、正規表現の行末 |
| % | パーセント | 百分率記号 | 剰余演算、URLエンコード、書式指定 |
| & | アンパサンド | アンド記号 | HTMLエンティティ、論理AND、参照 |
| * | アスタリスク | 米印、こめ、ワイルドカード | 乗算、ワイルドカード、ポインタ |
| _ | アンダースコア | アンダーバー、下線、ローライン | 変数名の区切り(snake_case) |
| - | ハイフン / マイナス | ダッシュ | 減算、変数名の区切り(kebab-case) |
| ~ | チルダ | にょろ、波線 | ホームディレクトリ、ビットNOT、概算 |
| ^ | キャレット | ハット、サーカムフレックス | べき乗、正規表現の行頭、XOR |
| | | パイプ(縦棒) | バーティカルバー | コマンドのパイプライン、論理OR |
| / | スラッシュ | 斜線 | 除算、URLパス区切り、コメント |
| \ | バックスラッシュ | 逆スラッシュ、円記号(見た目上) | エスケープ文字、Windowsのパス区切り |
| ` | バッククォート | グレイブアクセント、バックティック | テンプレートリテラル、Markdownのコード |
日本語キーボード(JIS配列)での入力方法 早見表
日本で販売されているパソコンの多くはJIS配列のキーボードを採用しています。 海外のドキュメントに書かれた「Shift+8で入力」のような案内は、多くの場合US配列(英語キーボード)を前提にしているため、 そのままJIS配列で試すと違う記号が出ることがあります。主要な記号のJIS配列での入力方法を整理しました。
| 記号 | Windows(JIS) | Mac(JIS) | US配列との違い |
|---|---|---|---|
| @ | @ キー単独 | @ キー単独 | US配列は Shift + 2 が必要 |
| # | Shift + 3 | Shift + 3 | US配列も同じ |
| & | Shift + 6 | Shift + 6 | US配列は Shift + 7 |
| * | Shift + : | Shift + : | US配列は Shift + 8(位置が大きく異なる) |
| _ | Shift + ろ | Shift + ろ | US配列は Shift + - |
| ~ | Shift + ^ | Shift + ^ | US配列は Shift + `(数字1の左) |
| ^ | ^ キー単独 | ^ キー単独 | US配列は Shift + 6 が必要 |
| | | Shift + ¥ | Shift + ¥ | US配列は Shift + \(\キーの位置が違う) |
| \ | ¥ キー単独 | Option + ¥ | US配列は \ キー単独(Enter左上付近) |
| ` | Shift + @ | Shift + @ | US配列は数字1の左のキー単独 |
iPhone・Androidでは、上の表にある記号の多くが「数字モード」の1画面目に見当たりません。 日本語キーボードのまま探すのではなく、英語キーボードを追加して記号ページを開く方が早く見つかります。 詳しいスマホでの入力手順は次の見出しで解説します。
つまずきやすいポイント
バックスラッシュと円記号の関係 — Macでの打ち方に注意
JIS配列のキーボードでは、バックスラッシュ「\」と円記号「¥」が同じキーに割り当てられているため混同が起きやすいです。 Windows(JIS配列)ではそのまま ¥ キーを押すとプログラム上は「\」が入力されます (表示上は環境によって円記号に見えることもありますが、文字コードとしては同じバックスラッシュです)。
一方 Mac の JIS配列では ¥ キーを押すと見た目通りの円記号「¥」がそのまま入力され、 バックスラッシュを出すには Option + ¥ キーが必要です。 Windowsのファイルパス(C:\Users\)を Mac のターミナルに打ち込もうとして 「¥キーを押しても円記号のままで先に進めない」と困るのは、ほぼこの仕様が原因です。 頻繁に使う場合はターミナルアプリのキーバインド設定で ¥ キー自体を \ に割り当て直す方法もあります。
チルダの出し方がキーボード配列で変わる
チルダ「~」はJIS配列では Shift + ^ キーで入力できます。 ^(キャレット)キーの Shift、と覚えておくと位置に迷いません。 一方 US配列(英語キーボード)ではキーの位置自体が異なり、数字の1の左にあるキー(バッククォートと同じキー)の Shift でチルダを出します。 Macで英語キーボードに切り替えた状態でJIS配列の感覚のまま操作すると、違う記号が出て戸惑う原因になります。
全角記号がプログラムでエラーになる話
日本語入力(IME)がオンのまま記号キーを押すと、意図せず全角の記号(@・#・()など)が入力されることがあります。 見た目はほぼ同じでも、全角記号と半角記号はコンピュータから見ると完全に別の文字です。 コードの括弧やJSONの引用符が全角になっているだけで、パーサーがエラーを出したり実行時にバグが起きたりします。
「エラーの原因が分からないけれど、コピペしたコードだけ動かない」というときは、 まず全角記号が紛れ込んでいないか疑ってみてください。 気づかずに紛れ込んだ全角記号は全角・半角変換ツールでまとめて半角に統一できます。また、全角と半角では1文字あたりのバイト数も変わるため、 文章のバイト数まで確認したいときは文字数カウンターツールで行数・バイト数まで含めてチェックすると原因の切り分けがしやすくなります。
スマホ(iPhone / Android)で記号を打つコツ
@ # $ % のように数字モードの1画面目に直接ある記号は、日本語キーボードのままでも入力できます。 一方 ~ ^ ` | \ { }のようなプログラミングでよく使う記号は、日本語キーボードの標準画面には表示されないことが多いです。
iPhoneの場合は、設定からキーボードに「英語」を追加し、 入力画面を英語キーボードに切り替えたうえで「123」→「#+=」の記号ページ(2枚目)を開くと、 これらの記号がまとまって表示されます。
Android(Gboardなど標準的な日本語入力アプリ)の場合は、 「?123」ボタンをタップしたあと記号ページを1〜2枚めくることで同様の記号にたどり着けます。 プログラミングやターミナル操作をスマホで行う機会が多い場合は、英語キーボードを常時追加しておくと切り替えの手間が省けます。
もっと詳しく調べたいときは
この記事で紹介した以外にも、括弧類・数学記号・矢印・アクセント記号など60種類以上の記号を収録したキーボード記号入力方法 横断検索ツールを用意しています。記号名や読み方から検索でき、Windows・Mac・iPhone・Androidの入力方法を1画面で見比べられます。 入力内容はブラウザ内で処理するだけなので、検索した記号や用途がサーバーに送信されることはありません。
まとめ
- 記号の呼び方は「Unicodeの正式名称」「日本での通称」「業界内の通称」が併存しているため複数ある
- JIS配列とUS配列では同じ記号でもキーの位置・組み合わせが異なる(例: * は JIS: Shift+:、US: Shift+8)
- バックスラッシュと円記号はJIS配列で同じキーを共有し、特にMacでは Option+¥ が必要な点が混乱の元
- チルダはJIS配列で Shift+^、US配列では別の位置のキーの Shift と覚え方が異なる
- 全角記号は半角記号と別の文字として扱われ、プログラムのエラーの原因になりやすい
- iPhone・Androidでプログラミング記号を打つには、英語キーボードの追加と記号ページの切り替えが近道